ChatGPTなどの生成AIを利用するときに注意をすべきことの1つに「著作権」があります。生成AIで生成した文章や画像が他人の著作権を侵害してしまわないように、最新の注意をしなければいけません。
そうはいっても、どう注意をしたらいいのかわからない!という方もいるでしょう。
2024年7月31日に文化庁が「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」を公表しました。この資料は、生成AIを使う人なら全員が必読すべきものです!
とくに業務で生成AIを使う人は必読です!
文化庁の「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」
「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」は2部構成になっており、第1部は「AI開発・提供・利用のチェックリスト」、第2部は「権利者のためのガイダンス」となっています。
生成AIの利用者が読むべき箇所
ChatGPTなどの生成AIを利用する人は、第1部の「3.AI利用者(業務利用者)のリスク低減方策」を読みましょう。
ここには、「安全性を考慮した適正利用」として、生成AIを利用する際に著作権侵害をしないために知っておくべきこと、やるべきことが書かれています。
著作権保有者向けの内容も要チェック
「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」は、「自身の作品に類似したAI生成物への対応」という項目があり、著作権の権利を持っている人向けでもあります。
「自身の作品に類似したAI生成物への対応」は、生成AIを利用する人も必ず読んでおきましょう。ここには著作権侵害の要件や類似性、依拠性についての解説がされています。とくに「依拠性の立証」では、どのような場合においてAI利用者が権利者の作品を認識していたと言えるか具体的な例が書かれています。
出典元:AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス/文化庁
- Image to Imageのように、AI利用者が既存の著作物そのものを生成AIに入力していたこと
- AI利用者が既存の著作物の題号(タイトル)などの特定の固有名詞を入力していたこと
- AI利用者に、既存の著作物へのアクセス可能性(接する機会)があったこと
- AI生成物が、既存の著作物と高度に類似していること 等
また、著作権侵害に対して著作権者がどのような対応をしたらいいかも解説されているので、合わせて読んでおかれるといいと思います。
生成AIで生成したものが著作権侵害にならないようにしよう
ChatGPTなど生成AIを利用すれば、簡単に文章や画像、イラストを生成することができます。
しかし、その生成したものが他人の著作権を侵害してしまうと、差止請求や損害賠償請求などを受けてしまうかもしれません。そうなってしまうと会社としても損失を負うことになります。
会社で生成AIを利用するときには、ここで紹介をした「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」などを読んで、しっかりと理解を深めて著作権について十分に注意をしましょう!